「自分で取り分ける」だけで野菜を食べられるようになる?~自立性による野菜摂取の促進~
みなさんは、子どもが野菜を食べるようになるために、どんな工夫があると思いますか?
「細かく刻んで、好きなカレーやハンバーグに混ぜる」
「一緒にプランターで野菜を育ててみる」
いろいろな方法が思い浮かびますが、なかなか一筋縄ではいきませんよね。
そこで、最近の研究からわかった、子どもに野菜を食べてもらうための「意外な工夫」をご紹介します。
そのポイントは、料理を「自分で自分のお皿に取り分けさせること」です。
子どもの「自分の行動を自分で決めたい」という自立心が満たされると、その行動に対してポジティブになり、意欲が高まると言われています。
そこで研究チームは、「子どもに自分で野菜を分けさせたら、食べる量が増えるのではないか?」と考え、実験を行いました。
4〜6歳の子どもたちで実験!ブロッコリーをどう分ける?
研究チームは、オランダの小学校に通う4〜6歳の子どもたち142人を対象に、次のような実験を行いました。
・対象:オランダの小学校に通う、4〜6歳の子どもたち142人
・食事:2つのグループに分かれて、茹でたブロッコリーを食べてもらう
- 【自分で分けるグループ】
目の前に10個のブロッコリーを置き、2枚のお皿(自分とクラスメイトの分)に自由に取り分けてもらう。 - 【配られるグループ】
最初から、5個ずつのブロッコリーが乗ったお皿を渡される。
・評価項目:
- 食べたブロッコリーの「個数」
- 盛り付けられた量に対する「完食率」
- ブロッコリーの「好き嫌いの度合い」

実験結果:自分で分けたグループの方がたくさん食べた!
実験の結果、とてもおもしろいことがわかりました。
◆約半数の子どもが均等に取り分けた
自分で取り分けるグループの子どもたちでは、約50%(半数)の子どもたちが10個のブロッコリーを均等(5:5)に分けました。
さらに、前後1個の差(4:6など)を含めると、全体の約7割以上の子どもが平等に分配していることが分かりました。

◆【自分で分けるグループ】で食べた量が多かった
ブロッコリーを食べた個数と完食率のいずれの観点から見ても、【自分で分けるグループ】の子どもたちの方が、【配られるグループ】に比べて多く食べていることが分かりました。


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なぜ、取り分けるだけで食べるようになるのか?
最初からお皿に5個乗っていても、自分で5個乗せても、目の前にあるブロッコリーの数は同じはずですよね。
それなのになぜ、自分で分けると食べる量が増えるのでしょうか?
研究チームは、「自分で選んだものは良いものだ」という心理(選択誘発性嗜好)が働いたと考察をしています。
人間は、たとえ中身が同じものであっても「自分で選んだ」というプロセスの効果によって、その対象への好感度が上がることが分かっています。
「自分が選んでお皿に乗せたんだから、きっと美味しいはず!」というワクワクした心理が、ブロッコリーを食べる行動につながったのです。

子どもに「残さず食べなさい!」と無理に促すよりも、「自分で自分のお皿を完成させる」という楽しさを体験させてあげること。それが、子どもの健やかな食習慣を育てる一番の近道かもしれません。
これなら、子どもに包丁や火を使わせる必要もありません。
大皿からトングやスプーンで取り分けてもらう、自分の分を盛り付けてもらうなど、今夜の食卓からぜひ試してみてください!
野菜科学研究会が制作している「ベジラボレシピ」では、大皿から取り分けられるレシピを使用したレシピを掲載しています。
ぜひ、ご覧ください!
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