子どもの野菜摂取量は、家族の食事時間の長さに比例する!
子どもにたくさん野菜を食べてほしい、というのは多くの親の思いではないでしょうか。
ドイツの研究に、家族の食事時間をいつもより10分長くとるだけで、子どもの野菜の摂取量が増えることを示したものがあります。
6歳~11歳の子どもと、その親の50組を被験者として、異なる条件で2回夕飯を一緒に食べてもらい、その様子を観察しました。親の平均年齢は43歳、72%が女性です。
①:通常の食事時間と同様の時間内(約20分)で食事を終了させる
②:①よりも50%(約10分)、食事時間を延長させる
それぞれの条件で、食事中に子どもが食べた食品の量を比較しました。
結果は、食事時間が長い方が、子どもたちの野菜と果物の摂取量が有意に増加しました!
この有意差分の野菜と果物の摂取量の合計は、なんと中程度のリンゴ約1個分の重量に相当します。
そのほかの食品も見てみましょう。いずれも有意差はありませんが、パンと肉の摂取量が微かに増えた一方、デザートの摂取量は微かに減少しました。
このことから、家庭での食事を10分程度延長することで、子どもの摂取行動が改善される可能性があることが分かります!
子どもにもっと野菜を食べて欲しいという時は、いつもより食卓で家族団らんの時間をゆっくりととってみてはいかがでしょうか? 食事と会話を楽しむことで、家族の仲も深まること間違いなしです!
【出典】
Dallacker M, Knobl V, Hertwig R, Mata J. Effect of Longer Family Meals on Children’s Fruit and Vegetable Intake: A Randomized Clinical Trial. JAMA Netw Open. 2023 Apr 3;6(4):e236331. doi: 10.1001/jamanetworkopen.2023.6331.