電子レンジを賢く使って、野菜を美味しく食べよう!
最近、電子レンジを使って調理するシーンが増えています。レンジ調理は時短にもなり、とても便利ですよね。
野菜も、もちろん電子レンジを使って調理することができます。場合によっては、茹でたり、焼いたりするよりもメリットがあることも。
こちらの記事では、電子レンジ加熱の良さをご紹介いたします!
電子レンジはどんな調理器具?
電子レンジは、2,450MHzのマイクロ波を使って、食品に含まれている水の分子を振動させることで熱エネルギーが発生する「誘電加熱」による加熱器です。マイクロ波は、食品内部への浸透距離が深く、瞬時に数センチ内部まで浸透して発熱します。そのため、従来の熱伝導加熱法と比べて、スピーディーに加熱できるという特徴があります。
ちなみに「熱伝導」は、ガスコンロの火がやかんに伝わるのシーンをイメージしてみてください。お馴染みの加熱方法ですね。
電子レンジは火を使わずに調理ができるため、子どもが料理をする際や食育の現場でも活用されています。スピード感や安心感があるため、園児や学生の積極性や好奇心を引き出すことができたり、時短を実感できるなどのメリットが、先行研究にて多く報告されています。
電子レンジで野菜を加熱するときの注意点は?
電子レンジでの野菜の調理は、実は、味付けする前がおすすめ!食材に塩味がつくと、電波の浸透距離が浅くなるためです。素早く、ムラなく加熱するには、野菜の下茹でにレンジを活用すると良いですね。
また、電子レンジ加熱はスピードが速いだけに、加熱時間が敏感に味に出ます。加熱しすぎないようにするために、はじめは設定時間を短めにして、都度加熱時間を増やしていくようにしましょう。
電子レンジを使うと脱水や乾燥が起きやすいため、保湿や保温効果があるラップや蓋を活用したり、必要な場合は水分を補ってから加熱するようにしましょう。
電子レンジ加熱で、野菜を「甘く」調理できる
ゆで加熱、蒸し加熱、電子レンジ加熱の3種類の加熱法を、カブを使って比較した研究があります。こちらの研究結果では、甘さとジューシーさにおいて、電子レンジ加熱は高い評価を得ていました。
最もおいしい評価をされたのは蒸し加熱でしたが、そちらと同程度の美味しさがありつつ、電子レンジ加熱の方が手軽さの観点では上回っています。
電子レンジ加熱によって野菜の甘味が感じられるようになるのは、水分が蒸発するために野菜に含まれている糖度の濃度が上昇したことが影響していると考えられます。
過加熱や加熱ムラに気を付ければ、電子レンジ加熱はとても便利な調理器具です。野菜の甘みを感じながら、美味しく食べるために、ぜひ電子レンジも活用してみてください。
【参考】