お月見の隠れた主役「さといも」の健康パワーとは

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お月見といえば、秋の夜空に輝く満月と、まんまるのお団子やススキの飾りを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

実は、日本には昔から「芋名月(いもめいげつ)」という言葉があり、さといもをお供えして秋の収穫を祝っていました!

「芋名月」は、旧暦8月15日の「中秋の名月(十五夜)」の別名です。
さといもの大きな葉が月の光を反射するところや、子ども(子芋)がたくさんできる様子が子孫繁栄を象徴することから、この風習が生まれました。

さといもは、お団子の陰に隠れがちだけど、お月見に欠かせないもう一つの主役なのです。

野菜科学研究会のこちらのコラムでは、「さといも」の知られざる科学的な健康効果に迫ります!

さといもの「ぬめり」の正体は?

さといもを切ったりゆでたりすると、ちょっと手がベタベタ、ぬるぬるとしますよね。
この「ぬめり」の正体は、主に「ガラクタン」と「グルコマンナン」という水に溶ける食物繊維で、実は体にいい成分がたくさんつまっているのです。

  • ガラクタン:体の免疫力を高めて、病気を防ぐはたらきがあるといわれています。
  • グルコマンナン:お腹の中でふくらんで便秘を防いだり、腸の環境を整えたりしてくれます。

これらの成分は、腸内の健康を保つだけではなく、血糖値やコレステロール値の急上昇を抑えてくれます。その結果、生活習慣病の予防にもつながります。

さらに、さといもには体の余分な塩分を外に出してくれる「カリウム」が豊富に含まれており、高血圧予防にも役立ちます。

栄養を逃さず、美味しく食べるコツ

さといもの栄養をしっかりとるために大切なのが、調理法です。
さといものぬめり成分は水に溶けやすいので、煮物やスープにするのがおすすめです!

「さといもの煮っころがし」や「さといも入りのお味噌汁」なら、溶け出した栄養も一緒に食べられます。

野菜科学研究会が制作しているベジラボレシピでも、さといもを使ったスープのレシピを紹介しています。

今年のお月見の夜には、お団子だけじゃなく、さといもを使った温かい料理を食べてみると、昔の人の知恵と科学のつながりを感じられるかもしれません!

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