じゃがいも

実は怖い!じゃがいもの食中毒を防ぐ 5つのポイント

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「じゃがいもの芽には毒が含まれているから、取り除いてから食べましょう」

学校でも繰り返し教えられる、とても有名な話です。
しかし、毒の種類どのくらい危険なものなのかは意外と知られていません。

じゃがいもにはソラニンやチャコニンと呼ばれる天然の毒素が含まれています

グルコースなどの「糖」と、植物由来の窒素を含んだアルカリ性物質である「アルカロイド」から構成され「糖アルカロイド」に分類されます。

この毒素はじゃがいもの芽に一番多く含まれますが、皮・茎・葉・花にも含まれています。

また、じゃがいもに光が当たったり傷がついたりすると、毒素の量が増えます
緑色になった皮の部分は、実は毒素が増えてしまっているのです。

芽が出ているじゃがいも

毒素を含んだじゃがいもを食べてしまうと、食後30分〜半日で中毒症状を引き起こします。

【体重が50kg の人の場合】
ソラニンやチャコニンを 50mg摂取・・・症状が出る可能性あり
            150mg〜300mg摂取・・・死に至る可能性あり

通常の安全なじゃがいもであれば、基本的に症状は出ません。
しかし、芽が伸びて皮が緑になったじゃがいもの場合、たった1個で毒素の摂取量が50mgを超える可能性があります。

主な中毒症状

  • 嘔吐
  • 下痢
  • 腹痛
  • 目眩
  • 動悸
  • 耳鳴り

重度の中毒症状

  • 意識障害
  • 痙攣
  • 呼吸困難(最悪の場合、死に至ることも)

致死量に至るほどの大量のじゃがいもを食べる事は少ないです。
しかし、じゃがいもの摂取による食中毒は後を絶ちません。

じゃがいもの集団食中毒

じゃがいもの集団食中毒の9割は、学校菜園で育てたじゃがいもを調理して食べたことに由来するという調査があります。

市販されるじゃがいもでは、緑色に変色したものが出回ることはほとんどありません。

しかし、学校菜園では子どもたちが一生懸命育てたという思いから、皮がやや緑色でも調理に使ったり、皮剥きや芽取りが不十分のまま調理されるからだと思われます。

また、子どもは大人よりも少量で発症することも原因です。

じゃがいもの食中毒を防ぐには?

簡単に実践できる5つのポイントを紹介します。

①じゃがいもに光を当てない
②保存時にじゃがいもを傷つけない
③芽とその周辺や緑色の部分は完全に取り除く
④しっかり皮を剥く
⑤緑色になっていなくても、苦みやえぐみを感じたら食べない

実は怖い、じゃがいもの毒素。
食中毒を防ぐポイントを活用して、美味しく安全にじゃがいもを食べましょう。

参考
※農林水産省HP 食品に含まれるソラニンやチャコニン(https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/solanine/ganyuu/ganyu.html

※厚生労働省HP 自然毒のリスクプロファイル:高等植物:ジャガイモ(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082078.html#:~:text=%E3%81%BE%E3%81%9F%E3%80%81%E8%8A%BD%E3%82%84%E5%82%B7%E3%81%AE,%E6%AD%BB%E3%81%AC%E5%8F%AF%E8%83%BD%E6%80%A7%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82

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