ブロッコリーに次ぐ「指定野菜」を探せ!
2026年度から、ブロッコリーが野菜生産出荷安定法の中で「指定野菜」に格上げされます。
改めての説明ですが、指定野菜は国民の生活にとって非常に重要な野菜であり、生産及び出荷の安定を図ることで国民の生活を守るために指定されています。現在、指定野菜には14品目が定められており、指定野菜だけで国内野菜出荷量の約7割を占めています。そして、2026年度にはブロッコリーが指定野菜に昇格することが決まっているのです!
では、ブロッコリーの次に指定野菜になるのは、どのような野菜なのでしょうか?
野菜生産出荷安定法では、指定野菜に準じて国民生活上重要な野菜を「特定野菜」と定めており、現在35品目あります。
「特定野菜」
・アスパラガス
・カリフラワー
・セルリー
・ブロッコリー
・こまつな
・しゅんぎく
・ちんげんさい
・ふき
・みずな
・みつば
・にら
・かぼちゃ
・スイートコーン
・えだまめ
・グリーンピース
・さやいんげん
・さやえんどう
・そらまめ(乾燥したものを除く)
・かぶ
・ごぼう
・れんこん
・かんしょ
・しょうが
・にんにく
・やまのいも
・生しいたけ
・いちご
・すいか
・メロン(温室メロンを除く)
・オクラ
・ししとうがらし
・にがうり
・みょうが
・らっきょう
・わけぎ
ブロッコリーも、今はまだこの「特定野菜」に位置付けられています。野菜全体の出荷量の、約23%が特定野菜なのです。
特定野菜の出荷量を調べてみると、実はブロッコリーよりも出荷量が多い野菜がいくつかあります。
いちご、かんしょ(さつまいも)、すいか、スイートコーンの4種類です。
これらの野菜が指定野菜にならない理由を考察すると、季節性が高い野菜なため、1年を通じて安定的に供給される野菜ではないことや、デザート(果物)として食べられることが多く、嗜好性の高い野菜であることが考えられます。
また、出荷量の推移を見てみると、この4品目は長期的に減少傾向にあります。
いちごは、海外輸出などの明るいニュースを目にすることもありますが、今後この4品目の摂取が上向く、特別なきっかけがないと厳しいかもしれません。
では、特定野菜の中で出荷量が上昇傾向にある野菜ならどうでしょうか。
長期的に見て出荷量が上昇傾向にある唯一の野菜が「小松菜」なのです!
小松菜の国内生産量は、11.6万トンです。
国内生産量15.4万トンのブロッコリーにはまだまだ及びませんが、今後国内の生産量・消費量が更に伸び続けるようなことがあれば、とても重要な野菜として位置づけられる可能性はあります。
ブロッコリーは50年ぶりの指定野菜昇格でしたが、私たちが生きているうちにさらに新しい指定野菜の追加を見たいものですね!
※参考 特定野菜の生産・流通・消費動向 独立行政法人農畜産業振興機構