野菜界期待のホープ!? ブロッコリーに迫る
2024年1月、農林水産省がブロッコリーを「指定野菜」に追加することを決定! ニュースで報道されたとき、日本中がこの話題で持ちきりになりました。
実際には、2026年度から指定野菜になる予定ですが、指定野菜の品目追加は、1974年の馬鈴薯(じゃがいも)以来、実に50年ぶりということで非常に注目を集めています。
こちらの記事では、指定野菜とは何か、なぜブロッコリーが指定野菜に出世したのかなどについて解説していきます。
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指定野菜とはなにか
指定野菜とは、「野菜生産出荷安定法」に基づいて定められる野菜です。
野菜は天候によって収穫量が左右されるため、価格の乱高下が起こりやすくなっています。
国民の生活にとって重要である野菜については、生産及び出荷の安定等を図ることが重要で、野菜農家さんの生活を守ることと国民生活の安定に繋がります。
この法律に基づいて、「野菜価格安定制度」が定められているのです。
価格の著しい下落があった場合、平均販売価格との差額の一部を生産者に対し生産者補給金として交付するという制度です。
この制度の対象となる野菜を「指定野菜」と呼びます。
現在、14品目が指定野菜に定められています。
葉茎菜類:キャベツ、ほうれん草、レタス、ねぎ、玉ねぎ、白菜、ブロッコリー
果菜類:きゅうり、なす、トマト、ピーマン
根菜類:大根、にんじん、里芋、じゃがいも(馬鈴薯)
この補給金の原資は、生産者(出荷団体等)と都道府県が各20%、国が60%を負担します。ただし、指定野菜なら必ずこの制度の恩恵を受けられるわけではありません。
「指定産地」という農林水産大臣が定める産地で生産すること、出荷先が全国の中央・地方卸売市場か、JA全農青果センター等に限られることなどの制約があります。なお、この事業は、独立行政法人 農畜産業振興機構(alic)が担っています。
指定野菜の下には「特定野菜」というカテゴリーがあります。
特定野菜は、指定野菜に準じた重要性を持つ野菜のことで、かぼちゃや水菜、いちごなど35品目が定められています。
ブロッコリーも、現在はまだ特定野菜なのです。
特定野菜にも生産の安定化のための制度があります。
価格が大幅に下がった場合には、平均価格との差額を考慮した補給金が交付されます。ただし、指定野菜の方が補給金額や原資の負担割合について優遇されています。
ブロッコリーは、栄養価が高く人気の野菜
ブロッコリーが指定野菜に追加されることが決まった背景には、生産量・消費量の大幅な増加が挙げられます。ブロッコリーの生産量は、2000年の8.3万トンから2022年には17.3万トンと倍以上に増えました。産地としては北海道、埼玉県、愛知県がトップ3となっています。(2022年度)
また、冷凍品を中心に輸入も多く、2022年は7.5万トンに達しています。
ブロッコリーは、以前の記事にも記載していますが、栄養価が高いことで知られています。栄養士に大人気であるとともに、近年はボディメイクに必須の野菜としてマッチョや筋トレ族からも絶大な支持を受けているのです!
ブロッコリーが指定野菜になることで、生産者の増加も見込まれます。
今後もしばらくは、生産・消費ともにブロッコリー人気が続きそうですね。
野菜科学研究会で制作している「ベジラボレシピ」でも、ブロッコリーを使用したレシピを紹介しています!
こちらからブロッコリーのレシピをチェックしてみてくださいね。