小松菜

東京生まれの都会派野菜、小松菜

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小松菜は、冬場に旬を迎える緑黄色野菜です。

中国から伝来し、日本に根付いた「かぶ」から分化したのが小松菜だといわれており、各地に在来種が存在しています。※1

小松菜の名前の由来は諸説ありますが、ほとんどが江戸時代にまでさかのぼります。

ある時、江戸川区の小松川村に鷹狩りに来た江戸幕府第8代将軍徳川吉宗公に、小松川村でとれた青菜を入れて作ったすまし汁を献上しました。吉宗公は大層おいしいと喜ばれ、その青菜に名前がないことを知らされると、採れた地名から名前を取って「小松菜」と命名したという逸話があります。※2

現在も、小松菜は江戸川区を中心とした東京で多く栽培されており、その生産量は全都道府県の中で第4位となっています。※3

小松菜と同じような姿かたちをしている野菜に「ほうれんそう」があります。

どちらも似ているので、安い方を買うという方も多いのではないでしょうか。しかし、この2つは似ていますが、実は全く異なる科に属しているのです。

小松菜はアブラナ科、ほうれんそうはヒユ科に分類されます。

栄養成分はどちらも豊富ですが、小松菜はほうれんそうと比べて、カルシウムが3.5倍、鉄は1.4倍含まれています。※4

また、食べ方についても少々異なる部分があります。

ほうれん草はシュウ酸が多く含まれ、アクが強いことで知られています。
そのため、生で食べることはできるだけ避け、下茹でをするほうが美味しく食べられます。
シュウ酸は体内でカルシウムと結びついて結石を形成し、尿路結石などを引き起こす可能性があります。

一方、小松菜はアクが少ないので、炒め物などにする場合に下茹では不要です。
また、シュウ酸がほとんど含まれていないので、最近では生食でサラダとして食べられることも増えてきました。※1

また、小松菜はあまりくせがないので、スムージーの材料にすることでたくさん摂取することができます。

小松菜は、家庭菜園やプランター栽培がおすすめです!
小松菜は栽培がとても簡単で、かつ生育が早いため、種蒔きしてから1ヶ月程度で収穫することができます。

野菜科学研究会メンバーも、自宅で小松菜を栽培しています!
自分で栽培・収穫した小松葉は、より美味しく感じられるのではないでしょうか。

※1 独立行政法人 農畜産業振興機構『野菜ブック』
※2 江戸川区ホームページ
※3 農林水産省 令和3年野菜生産出荷統計
※4 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

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