春の野菜「新たまねぎ」、生でも食べて栄養を摂ろう!
たまねぎは、春、または秋まきで栽培される「黄たまねぎ」の品種群があり、貯蔵しやすい性質から、店頭には一年を通して出回っています。
販売されている時期によって、同じ玉ねぎでも、実は品種が違っているのです。
では、春に出回る「新たまねぎ」には、どんな特徴があるのでしょうか?
「新たまねぎ」の出荷は、静岡から始まる!
通常、たまねぎは日持ちをよくするため、収穫後1か月ほど乾燥させて出荷されます。
「新たまねぎ」は、温暖な地域で3-4月頃に出荷される早採りのたまねぎの総称で、「黄たまねぎ」や「白たまねぎ」を収穫後すぐに出荷させたものです。
静岡県産が国内で一番早く出回り、1月上旬から出荷が開始され、順次熊本県、愛知県などから出荷され、6月下旬くらいまで続きます。
「新たまねぎ」は、葉がみずみずしいうちに収獲されます。皮が薄くて水分を多く含み、生で食べても辛くありません。また、たまねぎ独特の苦みや匂いが少なく、柔らかいのも特徴です。
生でも辛くない! 新たまねぎの味の秘密
「新たまねぎ」は、なぜ生で食べても辛くないのでしょうか?
実は、「新たまねぎ」と普通のたまねぎに栄養成分の違いはありません。たまねぎの辛味の元になる硫化アリルも、豊富に含まれます。
通常のたまねぎと違って、収穫後に乾燥させず、収穫後すぐに出荷されています。そのため、「新たまねぎ」には水分が多く含まれており、みずみずしく甘味を感じるのです。
硫化アリルには、消化液の分泌を促進して新陳代謝を盛んにし、血液をサラサラにする働きがあるといわれています。
硫化アリルは水溶性で熱に弱いので、「新たまねぎ」を生で食べることで、硫化アリルを効率よく摂ることができます。
【参考】
独立行政法人農畜産振興機構 消費者コーナー業務などに関する解説紹介記事「これからが旬、新たまねぎ!」
農林水産省HP 消費者の部屋「新たまねぎと普通のたまねぎは品種が違うのですか?」