OECD加盟国の野菜摂取状況
日本では、健康日本21(※)において野菜を1日350g以上摂取する事を目標にしています。しかし、この目標が達成されたことはこれまで一度もなく、平均摂取量は280g前後で推移しています。
※「健康日本21」は、すべての国民が健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を目指して、平成12年に厚生労働省が掲げた中で定められたもの。
それでは、日本以外の国では、野菜摂取の現状はどうなっているのでしょうか? ある調査結果についてご紹介します。この調査では、OECD(※)に加盟している国々について、各国の調査結果を基に野菜摂取の状況について比較しました。
※OECD
Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構の略
ヨーロッパ諸国を中心に日・米など38ヶ国の先進国が加盟する国際機関。マクロ経済動向、開発援助、持続可能な開発等様々な分野で加盟国間の分析・検討を行っている。
日本の国民健康・栄養調査では、定量的な摂取量のデータが得られていますが、今回の比較では各国の調査方法に合わせて、定性的なデータとして1日1回以上野菜を摂取する人の割合についてまとめました。(対象年齢15歳以上、じゃがいもと野菜ジュースは今回の調査では除いています)
結果として、毎日野菜を摂取する人の割合が最も高い国は、オーストラリアで99.2%でした。90%を超えた国は、韓国(99.0%)、ニュージーランド(95.0%)、米国(91.8%)の4か国のみでした。日本は66.3%で第10位でした。逆に、最も割合が低い国は、オランダで33.2%でした。
なお、日本の年代別の野菜摂取量では、60歳以上の年代が最も野菜を多く摂取しており(300.6g)、若くなるにつれ摂取量が低下して20代では226.7gとなっています。そのため、日本では若年層をターゲットとして、野菜の摂取量を増やすための健康政策を促進する必要があります。