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青汁の冷蔵保存中の品質変化

青汁の冷蔵保存中の品質変化

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濃い緑色の葉野菜を原料とするジュース、通称「青汁」は、健康に良い飲料として日本国内はもちろん、世界中で親しまれています。
特に日本では、「大麦若葉」や「ケール」などが主要な原料として広く使われています。

青汁は、粉末やペットボトルのかたちで販売されることが多く、品質管理が行き届いた工場でつくられているため、衛生的に問題はありません。

一方、家庭などで生の野菜をジューサーで絞ってジュースにする場合、飲むタイミングや保存方法によって品質が変わることがあります。
ジュースをつくってすぐに飲むという人も多いと思いますが、一度に多くつくって冷蔵保存するという人もいますよね。その場合、品質にはどのような変化が起こるのでしょうか。

こちらの記事では、葉野菜ジュースを冷蔵保存した場合の、物理化学的性質と微生物数の変化を調べた研究について紹介します。

濃い緑色の葉野菜は、ビタミンA、C、鉄分、β-カロテンなどを豊富に含み、栄養価が高いことで知られています。

米国では、栄養豊富で代表的な濃い緑色の葉野菜として、ケール、カラードグリーン、フダンソウなどが挙げられます。これらは、他の葉物野菜に比べて、生で食べると苦味がある、食感が硬いなどの課題があります。そのため、風味改善の一環として、野菜ジュースの主要成分として広く利用されているのです。

有機栽培による濃い緑色の葉野菜ジュースの微生物的品質と安全性に関する研究は少ないため、冷蔵保存中の品質変化についての研究を実施しました。

研究では、有機栽培のケール、カラードグリーン、フダンソウを使用しています。これらを野菜市場で購入し、市販のジューサーを使用してジュースサンプルを調製。野菜は洗浄せず、水の追加はしていません。

すべてのジュースサンプルを4°Cで保存し、保存0、4、7、14、21日目に物理化学的特性と微生物変化を評価しました。

・色彩
保存日数が長くなると、より色の彩度が高くなる傾向が見られました。

・pHの変化
保存期間中、カラードグリーンを除くサンプルでpHは低下傾向にあることが確認できました。

・微生物
総好気性細菌数と真菌数を調査しました。
総好気性細菌数は、フダンソウでは7日目にかけて増加し、その後21日目にかけてわずかに減少。カラードグリーンとケールは14日目まで増加し続け、その後減少しました。

真菌数は、全ての野菜で7日目までは減少しましたが、その後増加に転じ、14日目には初菌数を上回る結果に。ただし、ケールのみ21日目にかけて再び減少しました。

さらに、これらの野菜ジュースに存在する細菌と真菌について特定するために各サンプルに存在する最近や真菌を属レベルで同定し、それぞれのプロファイルを作成しています。

この研究は、濃い緑色の葉野菜ジュースの品質と安全性を向上させるための、介入戦略の開発に役立つと考えられます。また、業界での規制基準の策定にも貢献する可能性がありそうです。

この研究により、消費者が安心して摂取することができる製品づくりが進むことが期待されます。

Chenxi Guo et al.,Changes of the bacterial and fungal populations present in organic dark leafy green vegetable juices during refrigerated storage, Food Control, 2025, 169, 111029, https://doi.org/10.1016/j.foodcont.2024.111029.

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