日本の地方公務員における食品群別の摂取量とうつ病との関係
日本の厚生労働省によると、従業員の健康課題は問題になっており、特にメタボリックシンドロームやメンタルヘルス不調が増えています。
定期健康診断により、多くの従業員が心臓病や脳血管疾患のリスクを持っていることが明らかになっているようです。また、仕事関連のストレスや不安を感じている人も多く、このような健康問題は、労働生産性にも影響を及ぼしてしまいます。
したがって、メンタルヘルス対策においても、うつ病予防の重要性が示唆されています。
こちらの記事で紹介する研究は、日本の地方自治体の職員の食事と気分の関係について調べたものです。
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【各グラフの説明】
・横軸
低:低量摂取群(平均摂取量g/日)
中:中量摂取群(平均摂取群g/日)
高:高量摂取群(平均摂取群g/日)
・縦軸
高量摂取群の発症リスクを1とした
調査の結果、男性では卵、女性では卵と緑黄色野菜を除くその他の野菜の摂取量が少ないと、うつ病のリスクが高いことと関連していることが分かりました。(*1)
卵の摂取は、トリプトファンを介してセロトニンの生成を促進し、うつ病のリスクを減少させる事が報告されています。一方、野菜の摂取は腸内環境を改善し、うつ病のリスクを低減することが報告されています。
以上の結果より、日本人を対象とした研究においても、食事がメンタルヘルスに重要な影響を与える可能性が示唆され、特定の食品群の摂取量とうつ病との間に関連があることが明らかになりました。
*1:緑黄色野菜を除くその他の野菜には、例えばレタスやキャベツなどの淡色野菜があります。
引用文献
Kitabayashi K et al., Relationship between food group-specific intake and depression among local government employees in Japan. BMC Nutr. 2024 Jan 30;10(1):21.