「トキタ種苗大利根研究農場オープンデー2024」を訪問しました
野菜科学研究会がお届けしている「ヤサイビト」では、野菜に関わるプロフェッショナルにお話を伺っています。
過去には、トキタ種苗株式会社 研究開発グループの中島 紀昌さんを取材させていただきました。
先日、トキタ種苗株式会社さま主催の農場見学会に参加してきました!
「いのちにかかわるベジタブル」と「革新的なベジタブル」を融合させた意味を持つ「イノベジ」というテーマのもと、野菜がいのちを支える力や、未来の食卓に貢献するための革新的な新品種、BS(バイオスティミュラント)資材を利用した栽培技術などを間近で見ることができました。(※1)
会場には、ハウス栽培や露地栽培で育てられた野菜が品種ごとに並べられており、それぞれの品種を一度に見比べることができる貴重な機会になりました。
取材の際に伺った話によると、通年栽培される野菜には、季節ごとに適した品種があるそうです。実際に同じ時期に種を撒いた野菜でも、品種によって成長の違いがあり、その差を間近で体感することができました。
こちらは、ほうれん草の露地栽培です。
また、野菜をおいしく食べる新たな提案として、かぼちゃが紹介されていました。取り上げられていたのは、「満天大黒」と「くり将軍」の2種類。
満天大黒はしっとりとした食感が特徴で、ペースト状にするとサラダにぴったり。一方、くり将軍はホクホクした食感で、煮物などにすると甘い食味を楽しむことができます。
品種ごとの特徴を活かした提案は、今後のトレンドとして注目されるそうです。
定番の野菜だけでなく、日本ではまだ珍しいヨーロッパ野菜なども注目されていました。
特にサラダは、野菜摂取に貢献する定番のメニューとして多様な提案が行われています。
こちらは、サラダにピッタリな「ズッケロ」という野菜。
レタスの代替えとして栽培しやすいことが特徴です。葉は30cm以上のシート状で、どこをカットしても同じサイズでカットできるため、カット野菜に向いています。
やわらかい葉は、見た目からも食べやすそうな印象を受けます!
こちらは、雫も留まるほど立体的な葉が特徴的な「サボイキャベツ」。
見た目の力強さとは対照的に、調理するとやわらかく仕上がるそうです。特に、ロールキャベツにすると、箸で簡単にちぎれるほどになるのだとか!
会場には、トキタ種苗さんの種で育てられた野菜の展示だけでなく、関連する資材や直売所も設けられていました。来場した生産者の皆さんは、日頃の生産現場での課題や困っていることを相談したり、情報交換をしたりと、活気に満ちた交流が行われていました。
「トキタ種苗大利根研究農場オープンデー2024」に参加させていただき、改めて農業に携わる皆さんの熱い想いを実感することができました。
今後も、野菜科学研究会では、野菜に関する情報や、プロフェッショナルの方々のお話を届けていきます!
コラムに使用された写真は、すべて野菜科学研究会で撮影したものです。
※1:BS資材:植物に対する非生物的ストレスを制御することにより気候や土壌のコンディションに起因する植物のダメージを軽減し、健全な植物を提供する新しい技術のこと。