バジル 収穫

未来の日本の食を支える「東京都立園芸高等学校」をクローズアップ!

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日本の農業従事者数は長らく減少傾向が続いており、2020年は約136万人まで減少しました。
2000年には240万人が従事していましたが、この20年で約43%も減少したことになります。

さらに、現在は高齢化が進んでおり、農業従事者数の約70%を占めるのは65歳以上。
このままだと、2050年には更に100万人減少する見込みです。

2050年以降も日本で国産の農産物を安定して食べられる社会を実現するためには、若い人に農業に関心を持ってもらうことが必要です。

そこで、野菜科学研究会では、農業に関心がある若者たちが今どんなことを考えて、何を学んでいるのかを知るため、東京都立園芸高等学校の部活動「野菜部」にお邪魔し、部員の皆さんと顧問の蓮沼先生にお話を伺いました。

こちらのコラムでは、東京都立園芸高等学校と、部活動の様子についてお伝えします。

豊かな自然に囲まれた「東京都立園芸高等学校」

東京都立園芸高等学校は、1908年に東京府立園芸学校として開設され、創立115年を超える伝統校です。
現在は、園芸科、動物科、食品科の3つの学科があります。

東京都世田谷区の住宅街ににある東京都立園芸高等学校は、東京ドーム2〜3個分の広大な敷地を所有しています。
豊かな自然環境に囲まれて、圃場・ハウス・庭園などの充実した施設を活用して、生徒たちは実習を通じた学んでいるそうです。

正門を入るとすぐに、約100mのイチョウ並木が迎えてくれます。世田谷の住宅街の中に現れる、異世界に迷い込んだ気分です。ドラマの撮影などにも使われているそうですよ。

「野菜部」の本格的な農作業を体験してみました!

東京都立園芸高等学校 野菜部の主な活動内容は、露地での野菜栽培管理、外部イベント等での販売実習、地域の食育・収穫体験の支援などがあります。
販売先に合わせた収穫・調整などは、自分たちで考えて計画を立てているそうです。

顧問の先生によると、野菜部の部員は先輩と後輩の仲が良く、とても雰囲気が良いそうです。
農作業を協調して行っているうちに、絆が深まるのでしょうか。

取材に訪れた日は、バジル、オクラ、ピーマンの収穫、ズッキーニの茎葉の処理、農業用マルチシート貼り、秋蒔き大根の種植え作業を行いました。

まず、部活動の始まりは、作業内容の確認からです。部員みんなで必要な道具を持って、圃場に向かいます。

部員同士が声を掛け合ってチェックする様子からも、チームワークの良さを感じます。
圃場をチェックする真剣な様子からは、野菜に対する向き合い方が伝わりますね。

部長の坪内さんが、その日の作業の段取りを考えて部員に指示を出していきます。

土壌表面を覆う農業用マルチシートを剥がし、オクラやピーマンの収穫を取り残しがないようしっかり確認しながら収穫していました。

この日の一番の収穫は、立派なバジルでした!
フレッシュな香りが圃場一面に広がり、とても美味しそうですね。

収穫した野菜は、地域の皆さんに販売しているそうです。

「農作業は天候にも左右されるし、体力も必要なので大変だけどやりがいがあって楽しい」と圃場で話す部員のみなさんの笑顔はとても印象的でした。

次のコラムでは、東京都立園芸高等学校 野菜部代表5名のインタビューをお届けします。
お楽しみに。

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