ブロッコリーの栄養、健康機能特性まとめ
皆さんは、普段ブロッコリーを食べていますか?
よく食べている方は、安心してください。きっと今後も、健康に過ごせるでしょう。
冗談はさておき、実はブロッコリーは、野菜の中でもトップクラスに栄養価が高いです。
巷では「最強野菜」と呼ぶ人もいますし、海外では「栄養宝石の冠」(Crown of Jewel Nutrition)と呼ばれ、その栄養価の高さは折り紙付きです。
今回ご紹介するのは、そんなブロッコリーの栄養特性をまとめた文献です。
ブロッコリーは栄養価が非常に高く、人間にとって必須の栄養素である食物繊維、水溶性ビタミン(C、B2、葉酸)、脂溶性ビタミン(A、K、βカロテン)、ミネラル(カリウム、カルシウム、鉄)などを豊富に含んでいます。
また、ブロッコリーには、抗酸化作用を持つ様々なフラボノイドやフェノール化合物が含まれています。ケンフェロールやケルセチンなどの化合物は、フリーラジカルを中和し、体内の酸化ストレスを軽減します。
グルコシノレートは、硫黄を含む代謝物で、がん予防に関与し、抗酸化特性を持っています。グルコシノレートはスルフォラファンに変換され、体の自然な抗酸化防御を強化し、酸化ストレスを軽減することが示されています。
ブロッコリーに含まれるβ-カロテンやルテインなどのカロテノイドにも、抗酸化作用があります。ルテインは目や皮膚において、フリーラジカルによって引き起こされる損傷から細胞を保護するのに役立ちます。
更にブロッコリーは、グルタチオンペルオキシダーゼなどの抗酸化酵素の成分であるセレンの優れた供給源です。これらは、フリーラジカルを中和し、酸化ストレスを軽減するのに役立ちます。
ブロッコリー摂取は、心血管疾患、特定の癌、神経変性疾患などの酸化損傷に関連する慢性疾患のリスクを低下させる可能性があります。
ブロッコリーには抗菌作用もあり、ヘリコバクターピロリや大腸菌、黄色ブドウ球菌などの病原菌の成長を抑制する可能性があります。
ブロッコリーはこのように多様な栄養素を含み、健康への多くの効果が確認されているため、バランスの取れた食事において重要な役割を果たすことが示唆されています。
さらなる研究により、最適な摂取量や調理法、他の食品や治療法との相乗効果を探ることで、ブロッコリーの健康効果を最大限に引き出す方法が明らかになるでしょう。
Rahamat Unissa Syed et al.,Broccoli: A Multi-Faceted Vegetable for Health: An In-Depth Review of Its Nutritional Attributes, Antimicrobial Abilities, and Anti-inflammatory Properties, Antibiotics 2023, 12(7), 1157;