12月は地球温暖化防止月間!野菜と果物で始める健康と地球に優しい「プラネタリーヘルスダイエット」
12月に入り、今年も残すところあとわずかとなりました。
実は、毎年12月は環境省が定めた「地球温暖化防止月間」です。
寒い季節ですが、地球の環境について少しだけ、一緒に考えてみませんか?
私たちの健康と地球環境の両方に優しい食事として、今、海外の研究で注目されている「プラネタリーヘルスダイエット(PHD)」について、見ていきましょう!
プラネタリーヘルスダイエットの基本的な考え方
プラネタリーヘルスダイエット(PHD)は、2019年にEAT-ランセット委員会(※1)の科学者たちによって発表された、健康維持と地球環境の保護を両立させるための食事のルールです。
私たち自身が健康でいるために、そして地球に負荷をかけすぎないために、どんなものをどれくらい食べるべきかを示しています。
その内容は、主に野菜、全粒穀物、ナッツ、果物、豆類などの植物がもとになっている食べ物が中心です。
砂糖や動物性の油、お肉や乳製品など動物性製品の量は控えめに設定されています。
(※1) スウェーデンの財団とイギリスの医学雑誌が共同で作り、世界の専門家37人が参加している、食と環境のルールを決めるためのチームのこと。
この食事のバランスをお皿(プレート)の上でわかりやすく示したものが、「プラネタリーヘルスプレート」です。
- 摂取カロリーが適切である(例:一日あたりの摂取量 2,500kcal)
- お皿の体積の約半分を野菜と果物が占める
- 残りの半分を、主に全粒穀物、植物性たんぱく質(豆類など)、不飽和植物油(オリーブオイル、ごま油など)、少量の動物性たんぱく質(肉や魚)で構成する
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私たち人間も地球の一部です。
毎日選ぶ食事が、地球の未来とも繋がっていると考えると、少しワクワクしますよね!
研究が示すプラネタリーヘルスダイエットのチカラ
近年、海外ではPHDがもたらす効果について、続々と研究が報告されています。
- 心臓病やがんなど特定の病気によって亡くなるリスクが低く、環境への負荷も少ない
The American Journal of Clinical Nutrition 120 (2024) 80–91 - 心筋梗塞や脳卒中を含む、心臓や血管に起こる病気の発症リスクが低い
Lancet Planet Health 2024;8: e666–74 - 2型糖尿病の発症リスクを減らすことと関連する
Healthcare 2023, 11(8), 1120
これらの研究結果は、PHDが人々の健康と地球環境の両方に優しい食事であることを裏付けています。

これから、健康で地球環境にも優しい食事の代表となりそうな「プラネタリーヘルスダイエット」。
難しく考える必要はありません!
まずは野菜と果物を、毎日の食事の主役にしてみるのはいかがでしょうか?
PHDプレートの半分を占めるこれらの食材は、「健康」と「地球環境」という二つの大切な宝を守るための、最も身近でパワフルな味方です。
サステナブルな食生活は、特別なことではありません。今日から、野菜と果物のある食事で、地球の未来を一緒に意識してみましょう!