米国最新トレンド「リアル・フード」とは? 2026年新指針が教える“野菜の正しい食べ方”
2026年1月7日、米国農務省(USDA)と保健福祉省(HHS)から「米国人のための食事ガイドライン 2025–2030」という、新しい食のルールが発表されました。
こちらのガイドラインが掲げるメッセージは、とてもシンプルで力強いものです。
それは、「リアル・フード(本物の食べ物)を食べよう」というスローガンに集約されています。
このコラムでは、最新のアメリカの食事ガイドラインから、私たちの健康をサポートする大切なヒントをわかりやすく読み解いていきます。

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リアル・フード(本物の食べ物)とは何か?
現在、アメリカでは成人の70%以上が太りすぎ(過体重または肥満)で、医療にかかるお金の約90%が、生活習慣病などの慢性疾患の治療に使われているという深刻な状況があります。
この問題を解決するために、ガイドラインでは、加工されすぎた食品への依存をやめ、栄養がたっぷり詰まった本来の食材に立ち返ることを強く勧めています。
「リアル・フード」とは、お肉やお魚などのタンパク質、牛乳などの乳製品、野菜、果物、良い油、そして全粒穀物など、栄養価が高く、ほとんど加工されていない、または加工が最小限の食品のことです。
これは、保存料や添加物、特に多すぎる砂糖などが含まれた加工食品とは、まったく逆の食べ物と言えるでしょう。
新ルール1:ジュースより「そのまま」を噛んで食べる
健康の基本となる野菜と果物について、ガイドラインは「どのくらい食べるか」という量だけでなく、「どんなものを」「どんな形で」食べるかという質と形態を重視しています。
最も強調されているのは、ジュースや加工品ではなく、野菜や果物を「本来の形(Original form)」のまま噛んで食べることです。
たとえば、100%果汁や野菜ジュースであっても、飲む量を少しにしたり水で薄めたりすることが勧められています。
あくまで、固形の食材をしっかり噛んで食べることが最も大切なのです。

新ルール2:1日5サービング(野菜3+果物2)の目標量
一般的な成人(1日に2,000キロカロリーの食事をする場合)の目標量は次の通りです。
- 野菜:1日 3サービング
- 果物:1日 2サービング
合わせて「1日5サービング」が目標です。
「1サービング」の量は、基本的に「1カップ(約240ml)」が基準となりますが、食材の状態によって数え方が変わります。
| 食材の例 | 1サービングとみなす量 | 理由 |
| 生の葉物野菜(レタスやほうれん草など) | 2カップ | かさが大きいため |
| ドライフルーツ | ½カップ | 栄養がギュッと詰まっているため |
つまり、調理した野菜や生の果物なら、計量カップ(米国サイズ)で合計5杯分。
生のサラダなら、それ以上の量が必要になる計算です。

新ルール3:忙しい人のための「冷凍・缶詰」活用術
「毎日、新鮮な野菜や果物を揃えるのは大変だ」と感じる人もいるかもしれません。
ガイドラインでは、砂糖が加えられていない、またはごくわずかなものであれば、冷凍、乾燥、缶詰の野菜・果物も、十分良い選択肢であるとしています。
冷凍ブロッコリーや水煮缶は、コンビニやスーパーですぐ実践できる具体例とも言えます。
旬の時期に収穫された冷凍野菜や、保存がきく缶詰を上手に活用することで、無理なく「リアル・フード」を毎日の食卓に取り入れることができます。

新しいガイドラインは、「何を食べるか」という日々の小さな選択が、「将来の自分の健康」への大切な投資になることを教えてくれます。
甘いお菓子やスナック菓子を少し減らして、自然の恵みをそのままいただく。
こうした当たり前のようでいて、ついつい忘れがちな「基本」こそが、病気を防ぎ、元気な心と体を作る土台となります。
まずは今日の食事に、野菜を一皿増やしてみる、あるいは食後のデザートを果物に変えてみる。
そういった小さな一歩から「リアル・フード」生活を始めてみませんか?